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十二貫野用水

十二貫野用水は、黒部平野の南部に位置する河岸段丘状の丘陵地帯の十二貫野一帯220haを潤す用水で、その長さは分水路を含めると30㎞にも及びます。今から180年ほど前(江戸時代後半)、毎年の洪水で田畑は荒れ、米や作物がとれなくなる大飢饉が発生していました。加賀藩の命を受けた椎名道三(下新川郡大熊村)は十二貫野用水の開削に取り組みました。測量の経験と技術を生かして山の斜面に沿い用水路を築き、台地に水田を開きわずか2年間で完成させました。用水の水源の1つとなる尾ノ沼谷は黒部川の一支流で、十二貫野より100m高い所に位置しています。ここから高い山や低い谷を越して台地まで水を運ぶ仕組みを作りました。また、分水口では下流の面積に応じてその幅を決め、水が公平に分配されるよう工夫されています。現在は大規模な改修工事で用水路のほとんどは暗渠化され、年間を通じて水が流れるようになりました。「疎水百選」「とやまの名水」に選ばれており、立山黒部ジオパークの文化サイトとしても登録されています。

  • 緯度:36.854716052761226°
  • 経度:137.50794328117368°
  • 標高:346m

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